"Monochromeの北海道 1966-1996" そして Ektachromeの頃

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

礼文-大岸 (室蘭本線) 1996

okishi_07-Edit.jpg

国有鉄道における線路等級には、「国有鉄道建設規程」(1929年7月15日鉄道省令第2号)の第二条に定められた[甲・乙・丙線]の区分と、国鉄の内部統制である「線路管理規程」(1964年4月1日総裁達第179号)に示された[1・2・3・4級線]の区分けが併存していたことはご承知と思う。文字通りに、前者は鉄道の建設や改良において、その線路の重要度に応じて投資の合理化を図るべく導入された制度であり、それの制定からの時間経過による輸送を巡る環境や情勢の変化に応じて、線路の構造や規格を見直した結果が後者である(*1)。
国有鉄道建設規程は、勿論に1987年4月1日付を以て廃止となったのだが、線路管理規程の方は国鉄の承継各社に引継がれて、その各区分は現在にも生きており、それに基づいて定められた「線路基本構造基準規程」に「軌道構造基準規程」などの国鉄当時の基準も基本的には受け継がれているものと思われる。これら線路や軌道構造を定めるとは、日常の保守においてその基準を維持することであり、正に管理の規程たる所以である。
.....................................................................................................................
(*1) 線路管理規程の制定以降に建設規程での等級は「線路種別」と区別されることが多々在ったが、この規程条文に「等級」「種別」の言葉は共に現れない。

線路管理規程第3条第2項に基づいての「線路区間別線路等級表」は1966年3月30日付にて定められた。これの合理的であったのは同一名称線区でも区間を区切った点にあり、線区事情に柔軟に応じたことであった。この際には、東海道・山陽本線は勿論のこと、東北本線の全線や常磐線の水戸まで、鹿児島本線の門司-久留米間などが1級線とされ、山線区間を除いた函館本線、上越線、中央本線などが2級線、道内で云えば宗谷本線や石北本線が3級線と定められたのだった。出自の簡易線など地域交通線の大半は言わずもがな4級線へと組み入れられた。
これの大幅な見直しの行われたのは制定から20年を経た1984年2月1日のダイヤ改正に関連してのことであった。ヤード系貨物輸送からの撤退により列車回数が激減したのだから当然と云えよう。これにより、道内貨物輸送の最重要幹線として全線が2級線に位置づけられていた室蘭本線は、長万部-洞爺間と沼ノ端-岩見沢間が3級線へと格下げられていた。函館本線の函館-長万部間も同様であり、函館-札幌間経路は洞爺を境に2級線と3級線に分たれたのだが、それはあくまで標準通過トン数ベースのことであり、青函継送の優等列車が疾駆する中では高性能列車の最高運転速度が規程本来に押さえられたでは無く、最大軸重も18tを維持する保守の行われたのだった。

礼文浜トンネルを抜けて新達古武トンネルを伺うのは、キハ281系列による5009D<スーパー北斗9号>。
1992年に試作され、1994年3月改正より営業に投入された、この北海道旅客鉄道による意欲的な系列は函札間を2時間59分で走破し、当時の電車列車を凌ぐ表定速度を実現したのだった。同社がその運転区間の線路等級を如何に定めていたかは公表のされなくなり知り得ないのだが、通しで確保された最高速度130km/hは、1級線の基準たる120km/hを上回るものだった。
一方で、昨今には優等列車の新幹線に移行した線区・区間にて再び線路等級降格の動きがあり、今度は規定どおりに最高運転速度の低下を伴っている。即ちは、軌道破壊の抑制による保守経費の低下を念頭にした措置で、優等列車の退避の無くなったはずの快速・普通列車が従来と同じか、より低下した表定速度で走っている。何やら、利用者を小馬鹿にした施策に思えてならない。

[Data] NikonF4s+AFNikkor180mm/F2.8ED 1/1000@f8 Fuji SC-52 filter Tri-X(ISO320) Edit by LightroomCC on Mac.

関連記事

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://northernrailways.blog.fc2.com/tb.php/822-439134cf
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

FC2Ad

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。