"Monochromeの北海道 1966-1996" そして Ektachromeの頃

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音別 (根室本線) 1977

ombetsu_11-Edit.jpg

最初に音別へ降り立ったのは、帯広で下車のつもりで乗った<からまつ>で寝過ごしたゆえのこととは以前にも書いた。→ 音別-古瀬信号場 (根室本線) 1975
この根室本線の富良野-釧路間は、道内各地への遠征を始めた頃には既に無煙化の完了していた区間だったので蒸機を撮り歩いた時代には降りたことの無く、車窓に覚えていた太平洋と海岸段丘の延々と続く寂寥の光景をちょうど良い機会とばかりに選んだのである。
古瀬信号場方の海沿い区間へと線路沿いの土道(それが1960年代半ばまでの国道との驚きの事実は後に知る)を、線路がパシュクル原野へと海岸線を離れるまでの5キロ余りをロケハンしながら往復したとメモに残る。どこまで歩いても風景に然したる変化の無く、どの段丘に上ってみても茫洋とした光景にはロケハンの意味はあまり無かったとも云えるけれど、それを眺めて被写体を待っては、また歩き出すトレッキングは楽しくもあった。これには味を占めて、翌年も翌々年も同じように歩いて一日を過ごしたのだが、あれ程の広大な風景なのに、本当に誰とも出逢わず一人きりなのだった。ただし、段丘上から後を振り返れば国道を往く車列の指呼の間に見えて、くれぐれもここを「秘境」などとは語らないでもらいたい。

当時に音別での撮影地とは、あくまでこの古瀬方を指していて、尺別方にも音別川を越えて歩いたことも在ったけれど、背後の丘陵地から半島のように海岸線に向けて伸びた二つの尾根の先端には線路際から斜面の熊笹をかき分けていたものの、今に撮影者の間で「音別の丘」とも「尺別の丘」とも呼ばれる位置には記憶が無い。眺望の採れそうだと見れば上ったはずだから、この頃にはミズナラの灌木の中を旧国道が尺別へと巻いて往くだけの丘陵だったに違いない。明らかに地形改変の造成の行われた現状は、音別町の望洋苑斎場の建設ばかりでなく、当初にはここを町営墓地とする計画だったのではなかろうか。1980年前後のことと思われる。以前にも書いたが、現在に国道38号線から斎場へと通ずる山道が、1960年代までの国道旧道の名残である。

写真は、強い逆光線に北辺の海岸線を掠めて往くDD51内燃機の重連。牽いているのは425列車の釧路行きである。機関冷却ファンに光るのは駆動用の静油圧ポンプから漏れたオイルか。
もう一度上れと云われても、二度と同じ位置には立てないだろう。逆に言えば、どの段丘からでも同じ絵になる。

[Data] NikonF2A+AiNikkor105mm/F2.5 1/500sec.@f8 NikonY52filter Tri-X(ISO320) Edit by PhotoshopLR5 on Mac.

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コメント

ワンダーランド

尺別方しか行った事がありませんが、あの丘もそんな謂れがあったとは。
斎場に向う細道が国道跡とは仰天です。
1960年代以前の北海道というのは、鉄道然り道路然り、なかなか常識で測れないワンダーランドでしたね。

古瀬方は気になったものの、尺別方との天秤に負けました。
次の機会には行ってみたいと思います。

  • 2015/03/04(水) 21:39:02 |
  • URL |
  • 風太郎 #ORZvdv76
  • [ 編集 ]

Re: ワンダーランド

古瀬方にも是非。
本文に書きましたような訳で一度往けば十分なのですが、私はこの頃、そこに幾度も通ってしまいました。
「尺別の丘」の斎場前に達した国道旧道は、風太郎さんもご覧になった斜面の古い墓地の下側を尺別へと下っていたらしいものの、その痕跡は失われています。
レスからは脱線してしまうのをお許しいただけば、旧い粗末な墓標ばかりの並ぶ、何やら曰く在り気なその墓地は、音別町によれば何のことも無い旧来からの集落の墓地とのことです。尺別側の斜面への所在は、かつて音別町域を尺別村としたように、尺別がその中心市街地を形成していたゆえとのこと。尺別川の谷に炭鉱の開かれる以前の話しではあります。

  • 2015/03/05(木) 00:13:55 |
  • URL |
  • Wonder+Graphics #-
  • [ 編集 ]

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