"Monochromeの北海道 1966-1996" そして Ektachromeの頃

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厚床 (根室本線) 1978

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標津線、それも一日に5往復の運行されるだけの通称-厚床線は撮り難い線区だった。当時に中標津を5時に出る始発が在り、これで線内に移動すれば4回から5回のチャンスは確保出来たのだけれど、アプローチの行程も限られる東の果てのルーラル鉄道とあっては前日の訪問地は勿論、全体のスケジュールとの調整も要して、勢い早朝に釧路到着の夜行からの移動に頼ることになった。それは、標茶回りでは時間のロスの大き過ぎ厚床からが定番コースだった。
これだと、釧路で乗継いだ<ノサップ1号>を厚床へ8時に降りれば、3番線にはDE10に牽かれた470列車の到着しており、それを見送って1時間後には釧路からの混合441列車と根室からの236Dが到着、標津線の352Dも加わる中に遥か函館を目指す<ニセコ2号>が着発する、ここでの最も華やかな時間にも立ち会えたのだった。
この後、標津線への353Dまではまだ40分程あったので、一旦帰ってしまった立売人を追いかけて駅前の田中屋で昼食用に「ほたて弁当」を仕入れたものだった。この頃には400円だったとメモには残る。

厚床を出発して往くのは、釧路操車場行きの区間貨物470列車。
根室本線の釧路以東区間は、1917年から1921年に架けての開通時に設けられた停車場の全てが一般駅だったけれど、戦後の1960年代には早くも一部で貨物扱の廃止の始まり、1970年以降の「営業近代化」施策下で1971年10月2日付と1974年10月1日付との二度に渡り深度化されたに加えては、1976年12月に公表の「今後の国鉄貨物営業について」と題した文書に示された「貨物営業近代化計画」で1978年10月までに厚岸と根室の2駅までへの集約が示されていた。この際に廃止対象となったのは茶内・別当賀・落石に厚床だったのだが、地元荷主との調整に手間取り、この12月に至っても扱いは継続されていた。
とは云え、出荷は極限まで減っており、ご覧の通りにこの日の470列車も財源を牽いていない。着貨なのか所要車の送込みなのか前日の471列車に僅かながらのそれの在ったゆえの運転ではあるが、「国民の国鉄」が異常なコスト高の輸送を強いられていた左証のシーンでもある。

1984年2月改正で、その貨物輸送に安楽死の図られ、混合441・442列車も気動車化されてしまえば、撮りたい列車の無くなって以来に疎遠となっている区間だが、Webを検索するにここにも惨状として良い光景の広がっている様子が伺える。
1989年の標津線廃止に際して北海道旅客鉄道は乗降場以外の旅客関係用地を根室市に売却して、そこには厚床駅と云う名のバスターミナルが建つ。駅舎改築とは正しくなく、それを廃してのターミナル本屋新設であり、鉄道はそこに財産を持っていない。係員の常駐してバス乗車券発売が行われるけれど、既に鉄道の乗車券類を買うことは出来ない。なんとも不可思議な光景である。
矢鱈と空疎となった駅前広場にそれだけの残る田中屋の廃屋には暫し見入ってしまった。

[Data] NikonF2A+AiNikkor50mm/F1.8 1/500sec@f8 Y48filter Tri-X(ISO320) Edit by PhotoshopLR5 on Mac.

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コメント

田中屋

厚床駅前の田中屋ですかあ。
実物の記憶はありませんが、もしご覧になっていれば湯口徹さん撮影の簡易軌道風連線、
「厚床駅前の馬鉄」の背後に渋い駅前食堂として写っていますね。

数年前に厚床駅前に立った折、ここに馬鉄がと感慨深かったものです。
その頃は「ルパン」が鎮座していましたね。

  • 2015/01/07(水) 23:07:23 |
  • URL |
  • 風太郎 #ORZvdv76
  • [ 編集 ]

Re: 田中屋

田中屋では、帰りにも立ち寄って酒まで喰らったりしてたんですよね。
湯口氏の記述は拝見していません。
でも、馬鉄の来ていて不思議はありません。1960年代迄は賑わったのでしょうねえ。
ここでも、鉄道は終わった印象です。ルパン詣での乗客などたかが知れてそうです。

  • 2015/01/08(木) 17:57:05 |
  • URL |
  • Wonder+Graphics #-
  • [ 編集 ]

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