"Monochromeの北海道 1966-1996" そして Ektachromeの頃

銚子口 (函館本線) 1971

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CTC制御方式による運転扱いとは、列車指令と乗務員間に駅を介在させない方式であるから、列車運行は単純であることが望ましい。例えば、駅を制御所から切り離して行わねばならない本線を支障する入換運転が各駅から要求されると集中制御のメリットは失われる。よって、この方式の導入は先行或は併行して貨物扱駅の集約が進められることになった。貨物扱と運転扱いの無くなった駅には旅客フロントの機能が残るのみとなって、その業務量の少なければ何らかの代替の下に要員の引揚げが可能であり、線区運営の合理化に資した。
1958年の伊東線での試験運用の後には、1962年の横浜線へ本格導入、1964年の東海道新幹線での実用化と続いたように、当初に国鉄はこれを高密度運転線区での保安度向上設備と捉えていた節のあるだが、1967年から69年に架けての土讃本線、高山本線への導入を以て線区運営合理化の推進基盤との認識に至るのである。
これにより、1970年代以降、 CTC制御方式はその前提となる閉塞の自動信号化と合わせて、原則的に単線区間の保安方式として導入が推進され、1980年代半ばまでにその施行累計距離は10000キロに達する。
国鉄線上に要員の撤収した無人化駅(業務委託化駅を含む)の爆発的な増加を見たのがこの時期であった。従来からの棒線駅等の無人駅を合わせれば、大半が要員無配置と化したのである。1970年度から国鉄本社が押し進めた線区運営の総合的な合理化策「営業(体制)近代化」政策の協力なツールだったことが伺える。

1969年8月3日に試用の始まり、11月26日から本格運用となった函館本線[五稜郭]-[森]間(*1)への設備が、道内に置けるCTC制御運転の嚆矢である。本州連絡列車の集中する区間であり、地域内列車を加え100回を超える列車回数から、これは保安対策上の選定であった。導入時点で区間内(両端駅を除く)に6駅の貨物扱い駅を残し、施行に際して営業要員までの引揚も行われなかったことで、線区運営の合理化とは切り離されていたと知れる(*2)。
これが道内の次例となった1971年3月施行の根室本線[落合]-昭栄信号場間、8月の昭栄信号場-[釧路]間では、高山本線にて「営業体制近代化」効果の確かめられた後となって、同年10月2日改正を以て10駅が貨物扱いを廃して要員無配置とされた。けれど、現在に比すれば遥かに大きかった旅客需要に荷物扱いの要請から多くで営業フロントが業務委託ないし簡易委託にて維持され、完全に無人化されたのは尺別のみに留まっていた。
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(*1) CTC制御の施行区間の両端駅、即ち非CTC区間との境界駅については、被制御駅となる「CTC運転取扱基準規程」(最新改正-1984年4月1日運転局長達第3号)に定める「非運転駅」とする場合とそうでは無い場合がある。当該駅は往々にして構内作業の輻輳する線区拠点駅であり、構内の運転扱いを駅制御とした方が有利なため制御対象から除外する事例の多かった。この場合にCTC制御区間とは、同駅場内を除いた場内信号機の外方からと云うことになる。
このような駅を規程上に「一般駅」とするが、誤解無きよう付言すれば、運転の自駅扱い故の「一般駅」ではなく、CTC区間の隣接駅は全てがそれに対しての「一般駅」である。区間末端駅を「非運転駅」とした場合、自駅で制御を行わずとも隣接の「一般駅」間との閉塞扱いには要員配置を要した。
この五稜郭-森間の事例では、両端駅は運転扱いの「一般駅」とされ、正確なCTC制御区間とは、五稜郭上り場内信号機(操車場場内に対する第一場内信号機)-森下り場内信号機間になる。これからは桔梗-姫川・尾白内間とする資料もあるのだが、本記述では、[五稜郭]-[森]間の例で表記している。
なお、CTC区間が延伸された場合、「非運転駅」に組み込まれることもあれば、制御の自駅扱いのまま残ることもあり、その場合には規程上に「運転取扱駅」とされた。森は長万部まで延伸の1986年11月1日より「非運転駅」に含まれる「入換駅」となった。
(*2) この区間での「営業近代化」は、導入から2年を経た1971年10月26日付にて実施された。
(この項 常紋信号場 (石北本線) 1997 に続く)

写真は砂原線を上るD52牽引の250列車。銚子口の駅から少し大沼方に戻った地点と記憶する。
CTC線区と云えば近代路線のイメイジがあるが、1969年当時はまだ蒸機の時代である。CTC設備もまたリレイを用いた原初的装置であった。
なお、道内へのCTC制御の導入経過をWebSiteにまとめている。

[Data] NikonF PhotomicFTN+P-AutoNikkor50mm/F2 1/250sec.@f8 NON filter Tri-X(ISO400)  Edit by PhotoshopLR5 on Mac.

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