"Monochromeの北海道 1966-1996" そして Ektachromeの頃

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網走 (石北本線) 1973

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Nikonのスタンダードとされる画角には、全て大口径と云えるF1.2・F1.4・F1.8(F2)の各口径比が用意され、商売道具としてはそれぞれを使い分けていた。決してレンズマニアでは無かったので、他社の同様事例については知らぬのだが、絞り1段分の中にこれだけのラインナップは、単に最大口径ぱかりでなく、レンズの性格が異なっていたからである。
Noct-Nikkorと冠された58mm/F1.2は、舞台撮影に少しでも明るいレンズを望んだのも然り乍ら、その設計意図通りにステージ下から見上げた構図などに写り込む舞台照明にサジタルフレアを生じ難いのに重宝した。ディジタル全盛の最近に再評価されたものか、中古市場で高値取引のなされると聞く。これは、まったくの仕事レンズだったので、取り敢えずは置いておく。
鉄道撮影に持ち出していたのは50mm/F1.4と同F1.8(F2)である。なので、あくまで中景から遠景描写での話だが、その差異はコントラストと絞り開放での描写に在った。
F2は1959年にNikonFと共に発売され、1966年に一眼レフを手にして以来親しんだレンズである。カリカリと良く写り、コントラストの高いくっきりとした描写を見せてくれて、1978年にF1.8と改められても同様であった。対して、F1.4を最初に手にしたのは1977年のAiタイプだったのだが、コントラストは抑え気味ながらも、ピントエッジの鋭い切れ込みはF1.8を僅かながら上回ると思われ、列車背景の木々の葉一枚一枚の明確な分離にもそれは見て取れた。けれど、それはf4程度まで絞った場合であって開放での解像度はF1.8に軍配の上がったのである。これは双方をf2とした場合も変わらず、f2.8でほぼ同等であった。
これにはモノクロームで撮影の当時ならば、ためらい無くF1.8の選択だったのだが、Ektachromeを鉄道撮影にも持込むようになると撮影の度にどちらを機材に加えるか迷うこととなった。カラーポジには少しでも諧調の幅の広いに越したことは無く、ASA64や100の感度には緊急避難的にf1.4まで開く方が良いに違いない。けれど、それでの開放絞り近くでの解像力を思えばF1.8も捨て難かったのである。
とは云え、それはあくまで保険の範疇で、鉄道撮影での存在意義は大口径ゆえにf2.8を安心して常用出来るところだから、その都度迷いながらも、結局は季節や予想された朝夕での撮影頻度などで選んでいたものだった。

その後F1.4はF5カメラの導入時にAFタイプに買替えもしたのだが、これはどうしたことかマニュアルレンズよりも解像力の劣り、画質に影響せずに感度が可変なディジタルに移行すればf2.8に拘るまでもなくなって、その頃に発売された PLANER T*50mm/F1.4のZFレンズに移行してしまった。ポートレートを意識した甘々の描写がf4あたりで激変し、遠景までに素晴らしい描写を見せるこのレンズもディジタルなら撮影の自由度は上がる。

写真は網走駅頭でのC5833。かの1528列車の牽引機として発車を待つ姿である。
この機関車についてはあちらこちらで語られているので、ここには繰返さない。高さの在る後藤工場式デフレクタと、高い位置に取付けられたナンバプレートはそれに見合って、随分背高の機関車に見えた。
F2の絞り込みは繊細な描写と強いコントラストで、モノクロのバルブには打ってつけだったと思える。
余談ながら、本来にこの手の大口径レンズ使いの真骨頂は、絞り開放の極めて浅いピント面への切り込みの良さを利用した一点のみのシャープな描写で被写体を際立たせる近接・近景の撮影に在ることを付記しておく。絞り込んではいけないレンズなのである。

[Data] NikonFphotomicFTN+P-AutoNikkor5cm/F2 Bulb@f8 Y48 filter Tri-X(ISO400) Edit by PhotoshopLR5 on Mac.

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