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"Monochromeの北海道 1966-1996" そして Ektachromeの頃

川湯 (釧網本線) 1985

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釧網本線は貨物輸送の幹線であった。国鉄が全国の貨物扱駅の集約方針を表明した1977年8月18日時点で起終点と乗降場を除いた線内22駅中14駅で扱いが行われ、磯分内、中斜里、斜里、浜小清水の各駅には専用線も接続しており、線内中間駅発着一般貨物を担った混合列車4往復に、貨物列車の6往復(臨貨含む)が設定されていた。貨物列車の半数は北見を発着駅としていた専用貨物で釧路とオホーツク岸との通過輸送線だったとも知れる。旅客輸送も1982年11月15日改正ダイヤまでの線内急行の3往復は主要線区として良いだろう。
この当時に沿線で待てば、昼間に少なくとも10本はDE10形内燃機に牽かれた列車がやって来たから、機関車屋には堪えられない線路と云えた。それは函館山線や根室本線末端区間の撮影効率を遥かに上回っていた。
余談になるが、1968年夏に補機から始まったここでの無煙化は貨物列車が先行して全区間に波及した。1972年10月改正ダイヤで既に東釧路-斜里間に蒸機牽引の貨物列車は皆無となり、斜里-網走間でも2往復のみとなっていた。貨物重視はここにも見て取れる。
前記の貨物駅集約により1984年2月1日改正までに中斜里を除く全駅で貨物扱が無くなり(*1)、同改正では混合列車も一般車扱貨物列車も廃止されてしまうのだが、それでも専用貨物列車の多かったこの線区には5往復(臨貨含む)のそれが残り、道内行きのスケジュールからは外す訳には往かなかった。
弟子屈-緑間釧北トンネル越えの原則後補機が1985年3月14日改正ダイヤから次位補機の全線通し仕業が所定(*2)に改められれば、機関車屋には魅力が増したとしても良かったのである。
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(*1) 扱いの廃止状況は以下の通り。いずれも荷主との調整に手間取ったものか、国鉄の計画より2年から4年を遅れた。
1979年7月15日付 - 川湯・美留和
1982年9月10日付 - 磯分内・弟子屈・緑・札弦・止別・北浜・藻琴
1983年5月20日付 - 標茶・清里町・浜小清水
1984年2月01日付 - 斜里
(*2) 1984年2月1日改正のダイヤ上には弟子屈-緑間補機が維持されていたが、実際には重量貨物には通し運用が散見されるようになっていた。

写真は硫黄山を背景に重連で釧北トンネルへ向かう5692列車。日鉄鉱業東鹿越鉱業所専用線からホクレン農業協同組合連合会中斜里製糖工場専用線への石灰石輸送列車である。
この区間は、その位置も確認し、幾度か機会の在りながらも画角反対側に在った斜面に登らなかったのが心残りではある。この日もあまりの暑さにその気の失せてしまい、駅から少しばかりの線路端で誤摩化している。

網走から単行の気動車がひっそりと発車して往く釧網本線の現況は、かつてを知る身には「惨状」と云う言葉しか見つからない。季節に両端の区間に運行される観光列車や蒸機の展示運転に些かばかり賑わうけれど、それは鉄道がここでの使命を終えたことと表裏を成し、とても撮りに往く気にはなれないでいる。

[Data] NikonF3P+AiNikkor105mm/F1.8S 1/250sec@f8 Fuji SC48filter Tri-X(ISO320) Edit by PhotoshopLR5 on Mac.

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コメント

こんにちは

この夏も 釧網本線あたりでは沿線地域活性化委員会などの団体がいろんなイベントごとを計画していて ・・・多くの人がくる、のかもしれません。
ですが 私はどうも足を運ぶ気にはならなくて・・・・・・
ひとに知ってほしい、来てほしい、そのための工夫や考えはいろいろあっても仕方ないのかなと思うんですけれどね、私は何だか嫌で 
その違和感、「鉄道がもうその使命を終えた」からなんだろうなと。ほら笑えとそこの「鉄道」が無理な力を出させられているような・・・ 地域のことを考えている人たちには全く勝手な感覚なのかもしれませんけれどね・・・  

  • 2014/07/17(木) 15:04:49 |
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Re: タイトルなし

こんばんは。

かつて集落や村落単位であった地域経済は道路交通の利便に面的広がりを得て、広域経済圏を形成しただけですから、例え過疎集落に暮らす住民でも、然程に生活に困りはしないはずです。
それでもなお、の「地域活性化」は一過性のイヴェントに過ぎず、それはとにかく外部から集客してカネを落とさせることでしか無さそうです。
鉄道の「活性化」には自分達がそれを利用するに尽きるのですが、既に自動車利用を前提とした広域経済ですから、集落を点で繋いだそれに出番は無い訳です。
例え、今更に釧網線が30分に1本のフリークエンシィを実現したところで、大幅な乗客の増加など見込めない所以でもあります。

  • 2014/07/18(金) 02:58:29 |
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