"Monochromeの北海道 1966-1996" そして Ektachromeの頃

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五稜郭 (函館本線) 1982

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五稜郭 (函館本線) 1982 から続く。

青函間貨物輸送量が連絡船17運航による年間440万トン台に達した戦後の1950年代以降に、有川航送場は航送貨車の70パーセントを扱うようになる(*5)。五稜郭操車場も拡張の行われてもなお操配能力が不足し、1967年度よりここで組成・分解を行わない有川発着列車が設定され、この通路線に本線列車の直接乗入れが始められた(*6)。これに対しては、操車場場内で上下着発線と接続する亘り線の設けられた他、有川には着発線と機回線が追設され全区間の軌道強化も行われた。
また、函館構内貨物積卸線へのコンテナ施設設置にともない、そこの荒荷線の航送場南側用地への移転もこの際に手配された事項である。なお、その用地は有川3岸(函館5岸)を築造しての航送場拡張に鉄道省が確保していたものであり(*7)、戦後まもない1946年3月から1948年2月まで実施の米軍供与のL.S.T(上陸用舟艇)による貨物輸送(Website参照)の際に積替えの荷役線が敷設され、1950年にはそれを利用して五稜郭の貨物扱の一部が移転していた。

青函間の年間貨物輸送量は1971年の8,553,033トンを最高に以降減少の一途を辿る。国鉄がヤード系輸送から全面撤退した84年2月1日改正を以て五稜郭操車場は使用停止となり、合わせて有川航送場も閉鎖、当然に通路線の運転も無くなった。けれど、航送場南側には1980年5月から従来の設備を増強して函館地区各駅の貨物集約施設が稼働しており(*8)、調べ得なかったのだが、70年代に線路の撤去されていた五稜郭本屋構内からの専用線路盤への再敷設は、これに替えてのことと思う。桁の撤去され、永らく築堤と橋台の遺構が残されていた乗越部は近年に西側部分が宅地と化して消滅した。
有川航送場は久しく荒れた姿を晒した後に埋め立てられ現存しない。貨物施設の方は1987年4月の国鉄分割・民営化に際し、五稜郭貨物駅と称して日本貨物鉄道の運営に承継され、2011年3月12日付にて函館貨物駅と改称したのは周知の通りであるが、法規上には現在も北海道旅客鉄道五稜郭停車場の一部であり財産上も同社に帰属する。
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(*5) 1953年のダイヤで青函航路17運航中、函館駅若松桟橋が8運航で180両、有川桟橋が9運航で420両であった。運行数が半々での差は、勿論車載客船/車両渡船(貨物船)の差異による。64年度より津軽丸形の客載車両渡船が就航すると差は縮小した。
(*6) 1968年10月改正ダイヤで急行貨物等5往復の設定が在った。
(*7) 有川3岸は計画時より車両航送設備を持たない機帆船岸壁とされていた。
(*8) 部内では五稜郭本屋駅と区別して(五稜郭)貨物駅ないし有川(貨物)駅と呼ばれた。1980年10月1日には函館構内からコンテナ積卸場も移転した。

夏の始めの朝を函館に回送される単機は、この時間に青函151便の船腹から牽き出されつつある3051列車の牽引機である。通勤時間帯前で国道5号線も閑散とした光景には単機が似つかわしい。
五稜郭は函館地区の北部工業地域に位置して多くの専用線が接続していたけれど、多くは戦中から戦後のことである。戦前からの事例は、北海道瓦斯会社と東京人造肥料会社であり、いずれも1924年9月1日に行われた函館-五稜郭間の線路移設にともない函館から移管されたものであった。
3本の線路の内、真ん中の下り線がその移設線であり、左の上り線は1942年12月27日に使用開始の増設線である。そして右端が三井東圧肥料(旧東京人造肥料)函館工場専用線を分ける貨物側線で、その分岐点も見えている。
この専用線は1907年に設置され、その当時には旧線の亀田構内から途中に北海道瓦斯専用線を分けて延々と本線に併行し、おそらくは左画角外で分岐して画角中央を左右方向に横切っていたものだろうが、勿論痕跡は全く見られない。これを新線分岐に付け替えるに際して、五稜郭方からの分岐としなかったのは鉄道省の五稜郭工場が支障したためだろうか。

[Data] NikonF3P+AiNikkor50mm/F1.4S 1/250sec@f5.6 Fuji SC48filter Tri-X(ISO320) Edit by PhotoshopLR5 on Mac.

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