"Monochromeの北海道 1966-1996" そして Ektachromeの頃

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五稜郭 (函館本線) 1977

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現在に北海道旅客鉄道そして日本貨物鉄道の輸送遂行に重要な地位にある五稜郭停車場の開設に至る経緯詳細を記した史料の類いには出会っていない。1908年3月(*1)の機関車からの散火による機関庫出火に類焼し営業休止中(*2)の亀田を復旧すること無く、それを1911年8月29日付で廃止告示した上での1911年9月1日の開業は、その代替であろうとは容易に推定される。亀田の焼失を機会とした放棄は、それの沿革からも理解されるところだが、函館から2哩1分(約3.37キロ)の位置に新たな停車場を要した事由や、その位置選定の経緯は分からない。
亀田からは2キロ程を隔てた当時に函館区市街地郊外の集落(函館区大字亀田村村内地区)のさらに外側にあたる亀田郡亀田村の低湿地は、用地確保上から選ばれたものだろうか。列車回数の増加に対して函館-桔梗間の8キロ余りに行違い設備を要したとも考えられるが、建設を予定した上磯軽便線(*3)の接続点としての選定が正解であろうか。とすれば、構想は亀田の焼失にかかわらず持たれていたとも思える。
函館区市街地外れに位置しながらの駅名の亀田(*4)に対して、本来の亀田村地域にもかかわらず新駅が五稜郭を名乗った経緯も不明である。城郭の五稜郭は東へ2キロは離れ、それを由来とする地名も存在しなかった。亀田の名を引き継がなかったのは、それの機能を代替するものでは無かったゆえか。開業の告示に旅客と荷物とされていた扱いは、翌年までに貨物が加えられる。

屠殺場や火葬場の所在するのみだった周辺地域には、1912年の北海道瓦斯工場を始めとして1910年代から20年代にかけ、肥料やゴムの化学工場に製鋼所、製綿や縫製の衣料関係、製菓に牛乳の食品関係など各種の工場が立地して、後の函館における工業地帯の基礎が形成されて往けば、五稜郭は原料や製品集散の拠点駅となった。但し、この時期までは幾つかの工場に設備の専用線は下り方に分岐して函館の管轄であったようだ。
1922年6月15日付では停車場に隣接して函館構内から鉄道工場が移転し五稜郭工場とされた。これは函館における車両を直接航送とする岸壁構築を主眼とした構内改良に関連した措置であり、それの竣工を前にした1924年9月1日には函館-五稜郭間の線路が現行経路である海岸寄りの新線に切替えられた。
北海道鉄道による建設は、後の亀田である(初代)函館を海岸町に設けざるを得なくなった時点にて、そこから桔梗に向けて直線の経路が選ばれていたから、五稜郭函館方のR=400の曲線は、これにて生じたものである。函館が開通時より計画の若松町に設置されていれば、五稜郭の位置は海岸寄りであったとも推定され、この線路移設は本来計画の20年余りを遅れての実現とも云えて興味深い。

これにて廃止された旧線に言及すれば、かつての亀田構内からは1915年11月7日に亀田機関庫が函館構内に函館機関庫として移転していたものの、旧函館修繕場が引続き函館工場の修繕職場として稼働しており、旧亀田構内までは出入場線に使われ、また以北の五稜郭までの区間も北海道瓦斯の専用線を函館接続から五稜郭に変更した関係から、分断されながらもほぼ全区間が当面に存続したのだった。

五稜郭の現在に繋がる姿への転機は1937年からのアジア太平洋戦争にてもたらされた。これには別項を立てたいと思う。
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(*1) 4月12日とする資料もある。
(*2) 1908年5月1日付にて旅客・貨物取扱廃止、1909年9月26日付では当面閉鎖の措置が取られていた。
(*3) 1912年10月起工/1913年9月15日に開通し、五稜郭は分岐駅となった。
(*4) 1899年に函館区に編入の亀田村区域ではなく、当初からの函館区内に位置した。

五稜郭機関区から函館に単機回送されるDD51。当時のダイヤは手元に在るのだが、印刷が潰れていて列番が読めない。
画角右の側線群は、ここでの貨車操配の無くなって遊休化していたが、海峡線の稼働する現在には本州方面貨物輸送に欠かせぬ設備となっている。

[Data] NikonF2A+AiNikkor105mm/F2.5 1/250sec@f8 Y48filter Tri-X(ISO320) Edit by PhotoshopLR5 on Mac.

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