"Monochromeの北海道 1966-1996" そして Ektachromeの頃

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鬼鹿 (羽幌線) 1984

onishika_05-Edit.jpg

ディジタルに持ち替えて、随分と変わった写真のお作法は夜間撮影だろう。フイルムでも出来ないではなかったけれど、使いモノにはならなかった高感度が実現して、僅かな灯りさえあれば走行撮影すら可能となった。そこまで往かずとも夜を夜としての肉眼視に近い情景描写はフィルム時代には手に入らなかった領域だ。
それでも、古い鉄道屋はシャッタを開け放った時間の経過が閉じ込められたバルブもまた、手放せない。三脚上に固定された写真機にゆっくりと夜の冷気を吸い込ませるのも撮影の実感に思える。
ディジタル写真機によるバルブは、基本的には機材の常用の最低感度まで落として行うのだが、それをフィルムと同等としても、当然ながら露光時間による濃度の乗り方は明部暗部とも異なり、画像エンジンによる差異はあるのだろうが、知るところのニコン社機材に限れば、低コントラス気味で双方とも「写り過ぎ」と感ずる。ソフトウェア上で創り出すことになる画像はバルブのそれに違いないけれど、しっかりと絞り込んだパース感のある深淵の描写はフィルムの、しかもモノクロの領分と云う気がする。
けれど、ディジタル機のバルブには福音もある。露光時間のブラケティングが出来た機関区に留置の車両ならば別だけれど、経験と勘に頼っていた本線運行中の列車の僅かな停車時間での意図した適切な描写に濃度は、必要なハイライトさえ飛ばさなければ何とかなるし、列車の起動しての光跡に、また点光源の光芒も固定画角の別データに撮って重ねれば良くなって、現場での多重露光は敢えて必要の無くなった。

小駅の夜は好きな題材で、深閑と静まり返ったそれを機会ある毎に撮っていた。特に積雪の構内は冬の冷気も写り込まぬものかと考えていたものだ。本屋を画角とするのは、勿論そこに駅員が詰め灯りが漏れていたからで、無人駅ばかりの昨今には撮らなく(撮れなく)なってしまった光景でもある。
写真は正月準備も終わった年の瀬の鬼鹿駅。海までの視界の効かぬ程の吹雪の収まった夜だった。

[Data] NikonF3P+Distagon 28mm/F2.8 with adaptor Bulb@f5.6 Non filter Tri-X(ISO320) Edit by PhotoshopLR5 on Mac.

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コメント

鬼鹿といえば。

鬼鹿と言えば、父方のご先祖様のお墓のある土地。
当時、小学五年生のワタシは父方の実家のある留萌まで札幌から鉄道出来たこともありました。
それ以前は道東、紋別・北見から深川経由で留萌まで。
頼りない記憶をたどれば国鉄末期のその時期は今の留萌に比べれば、
まだまだ活気に満ちていたような気がします。
少なくとも、深川から留萌までは単行の気動車ではなかった覚えがありますし、
留萌本線から、羽幌へと赴く人たちもそれなりにいたと記憶にはあります。
そんな、ワタクシの親戚一同は残念なことに羽幌線を使って鬼鹿に墓参り。
と言うことにはならず、“留萌の叔父さん”の軽自動車に乗り込んで、お墓まで行ったのでした。
今、考えると、どうして、乗っておかなかったのか。などと思うけれど、
当時、車のない家のワタシには叔父さんの小さな軽自動車が煌びやかに見えていたのでした。

記事にはあまり関係のないことですが、
留萌、栗沢あたりのお話になると、何とはなしに子供の頃を思ってしまう物でして。
乱筆お許しください……。

  • 2014/07/20(日) 02:05:01 |
  • URL |
  • くれん #wlM9cqNQ
  • [ 編集 ]

Re: 鬼鹿といえば。

こんばんは。いつもありがとうございます。

そうですか。
羽幌線の列車に先回りするのに鉄道並行の沿岸バスを利用していまして、十字街のバスターミナル(?)まで商店街を歩きましたけど、
確かに四半世紀前の留萠駅前は活気のあったと思います。
鬼鹿へは、その廃線廃駅まで20数回は通いました。しかも、見事に冬ばかりです。
冬の日本海岸らしい光景を求めてのことですが、ちょうど良い悪天なんてそうそう出会うものじゃなく、
もう吹雪に待合室で、ストーブのやかんの湯気を眺めながら過ごしたことも多々覚えがあります。
駅前の坂道を下りたところに仕出し兼食堂がありまして、そこのおばさんにも随分と世話になったものです。
廃線以来一度も足を踏み入れていませんけれど、そのうちには訪ねてみたいものです。

  • 2014/07/20(日) 20:48:56 |
  • URL |
  • Wonder+Graphics #-
  • [ 編集 ]

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