"Monochromeの北海道 1966-1996" そして Ektachromeの頃

洞爺 (室蘭本線) 2001

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室蘭本線下り線クリヤトンネル出口上部に所在の老人福祉施設庭園から見下ろす位置で、2002年から続けられて来た漁港の築港工事がようやく2014年度で完工する。外郭にあたる東側護岸延長の365メートル、南側防波堤延長の355メートルに構築位置水深の最大13メートルの規模はそれほど大きいとも云い難いけれど、随分と永い工期を要するものである。北西風の季節には波浪に工事の出来ないせいだろうか。
これは、北海道水産林務部が水産基盤整備事業として洞爺湖町(旧虻田町)大磯地区に第一種漁港を設置する事業であり、入江地区に既存の虻田漁港に対して、虻田漁港-大磯分区と呼ばれる。以後に虻田漁港-本港とされる既存港の、漁船の大型化による岸壁不足に作業区画の狭隘を事由としており、それの拡張としなかったのは用地事情の他、その入江地区が周期的に活動を繰返す有珠山に近接して、噴火発生時に住民の海上への退避経路も担うべく虻田地域の西端を選んだものと云う。漁港拡張を計画していた2000年3月に実際に噴火を生じたことも影響していよう。
港は北西に開口して、2009年度までに南と西の防波堤と東の護岸の外郭工事の、2012年度までに岸壁に物揚場、船揚場の大半を完成して、一部を使用開始しながら付帯の建造物や道路工事を2014年度に終えることになる。

北海道はこの地元漁船のみが利用する第一種漁港の整備に熱心である。多くの入江海岸を有する府県では、そのひとつひとつの湾奥に所在するそれの集約に腐心する現状なのだが、地形から海岸に築港を要する地点の多い道内では、寧ろ設置の遅れたと云うことなのだろう。噴火湾沿岸だけを見ても、鷲ノ木、蛯谷、石倉、栄浜、東野、山越、山崎、黒岩、国縫、大中、長万部、大岸、大磯、黄金の各港が近年のことである。貧弱な防波堤の設置されたのみだった静狩に礼文への岸壁整備も加えて良いだろう。
裏を返せば、70年代初頭に至っても森、落部、八雲、豊浦、虻田、有珠、伊達の程度しか漁港の存在しなかったことになり、水揚げにこれらまで往復し、地元では浜に揚船せねばならなかった沿岸漁民には必要とされる施設だったのである。勿論、貧弱であった既存港の設備も拡張・増強されている。

それの築造された大磯地区の海岸は、虻田市街地の外れの普段にはひっそりとした浜で、多くの水鳥が羽根を休めていたものだった。ここでは気に入ったカットの撮れずに幾度か通っていた最中に、車窓から大型クレーンの設置を見て何らかの工事着工を意識したものの、それの10年余りの工期とは思わなかった。
前にも何度か書いた浜番屋に漁師小屋も含めて漁港風景にも惹かれるものがある。ようやくに今度はそれの俯瞰が叶うのだが、あの老人福祉施設庭園の展望台は健在なのだろうか。

写真は、築港工事着手直前の大磯の浜を上り線黒岩トンネルに向かう、宮城野行き2050列車。
10月の半ばなのだけれど、恐ろしく風の冷たい日と記憶している。

[Data] NikonF5+AiAFNikkor ED180mm/F2.8D 1/250sec@f2.8+2/3 C-PL filter Ektachrome Professional E100GX [ISO160/0.5EVpush] Edit by PhotoshopLR4 on Mac.
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