"Monochromeの北海道 1966-1996" そして Ektachromeの頃

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

豊浦 (室蘭本線) 2000

toyoura_19-Edit.jpg

肴屋の店先で「天然」とした帆立貝を見かけることがある。それは、中間育成した稚貝を漁場海底に放流して4年程成長を待つ「地撒き放流」と呼ばれる「養殖」の一形態による漁獲物であり、決して「野生」を採取したのでは無い。とは云え、帆立貝の養殖・増殖とは、それが養殖中の親貝が産卵したにせよ、海中を浮遊する幼生を捕獲(採苗と云う)して、それを条件の良い環境で自然に育成させることだから、生育に「野生」との大差も無い。
これら養殖技術は1960年代半ばに確立され、1970年代に後に主要産地となるオホーツク沿岸や噴火湾、陸奥湾、三陸沿岸に普及したのである。
それまでの本来の天然資源対応の漁獲は主にオホーツク沿岸であり、この地域の町史・村史には、内陸開拓以前からそれにて繁栄した歴史が記されている。当時から養殖移行までの漁法は、浅海からの採取であるから地引き網や小型船による底引き網によっていた。底引き網は現在の地撒き放流増殖の漁獲法でもある。

それは漁師の余暇だったのかも知れないが、この他には沿岸からの小規模な「釣り」漁法も在ったのではなかろうか。近年に一部の愛好家に流行した「ホタテ釣り」の元祖である。その方面には門外漢ゆえ聞き書きだが、ハンガー型の仕掛けを竿より海中に投下し、海底にて開殻した帆立貝を刺激して閉じさせ釣り上げるものと云う。海底が砂地であれば、岩場や防波堤からも可能で、場所に恵まれれば結構な釣果と聞いた。オホーツクはもとより、太平洋岸に噴火湾などでも釣れると云うから、天然資源ばかりでなく養殖施設からの落下や捕獲されなかった幼生の成長した個体も含まれるのだろう。
ところが、数年前より北海道は、これを『北海道海面漁業調整規則』をタテに規制に乗り出したのである。それが遊漁者に許可される漁法・漁具を規定した同規則第44条に反する「引っ掛け釣り」に該当するとの見解からであった。引っ掛け釣りとは、本来に河口付近での鉤型釣り具を用いてのサケ乱獲を、釣り針の餌の捕食を受動的に待ち受けるべき遊漁にそぐわぬ行為として規制対象にしたものなのだが、ホタテ釣りも釣り人の能動的な採取行為との解釈である。
それは職業漁師の範疇と云いたいのかも知れぬが、どうにも解せない。例え、養殖貝からの派生としても沿岸からの竿釣りなどたかが知れている。遊漁船で海上に進出する輩には養殖海域への進入禁止を講ずれば良い。漁業者との調整は他の魚種と同様であろう。釣り人の間では、時折の貝毒発生時に規制の掛けられない個人採取個体による中毒からの風評被害を想定したもの、との憶測が語られるが、案外と正解かも知れない。

豊浦町では商工会内に「 世界ホタテ釣り協会」なる組織を立ち上げ 「TOYOURA 世界ホタテ釣り選手権大会」を、個人戦、団体戦、ジュニア戦と年3回開催している。勿論、町起こしのイヴェントに違いないのだが、この町の拳闘競技世界選手権王者輩出を意識しての発想であろう。河口湖のバス釣り選手権宜しく、勇壮に小舟で海上へと繰り出すものと思いきや、先の規制から決戦場は室内に設けられた水槽である。それの夜店の金魚掬いとさほど変わらないところが、冗談半分本気半分で「世界戦」を語る味噌である。

豊浦定番位置の既出はご容赦頂きたい。列車は8001<トワイライトエクスプレス>。
この背景斜面の広葉樹の落葉寸前の時期に、それの貫気別川橋梁の通過時刻 6時37分(定時)が太陽中心の日出時刻(太陽中心高度0度)と一致するところから企画したコンテなのだが、天候に左右される上にタイミングも合わず、このカットの撮れた3年目で止めてしまった。列車の影がほぼ水平に落ちるのをコンテとしたものの、これはあと1分タイミングが早い。
対象を青色塗色の<北斗星>としなかったのは、この光線下での客車の発色が気に入らなかったからである。

[Data] NikonF5+AT-X300AF Ⅱ 300mm/F2.8S 1/125sec@f7.1 Non filter Ektachrome Professional E100SW [ISO160 / 0.5EV push] Edit by CaptureOne5 on Mac.
関連記事

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://northernrailways.blog.fc2.com/tb.php/558-79600c4f
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

FC2Ad

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。