"Monochromeの北海道 1966-1996" そして Ektachromeの頃

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七飯 (函館本線) 1988

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続発した列車火災に当該形式・車両の運行停止により特急列車の長期運休措置を取っていた北海道旅客鉄道は、先般それを継承するばかりか最高運転速度の低下までも含むダイヤ修正を公表した。道内紙のみならず全国紙もこぞって記事化したそれは、到達時分の短縮を至上命題としてきた鉄道界にあっての運転速度抑制にニュース性を見いだしたものであろう。
283系運用が削減対象となり、運用復帰の目処が立たない(とされる)183系500番台系列の4往復を含めて当面定期列車の5往復体制となる函館方面については、地元経済への打撃にも焦点が当てられていた。臨時運行を含めてもこの区間での優等列車の7往復程度の運転は、現在と人的交流の比較にならない1968年10月改正以前の水準であり、それも当然のことと思う。
これもまったく異なる道路整備の状況を差し引いても、函館の主には観光経済への影響は避けられない。関係者にとって、傍観者を以て「気に入らねば乗るな」などとの暴言を許すほど悠長なものでは無い。

北海道旅客鉄道当局は、この措置を車両への負荷を軽減し、併せて検修予備車の確保を図るものとしている。これは実際そのとおりであろう。
同時に、この減量ダイヤにより約16億円の減収との社内試算結果も公表している。その根拠は示されないが、運転すれば需要の在る列車を削減するのだから当然減収となる。しかしながら、当局側も報道も触れていないが、自明の理として運転しなければ経費も発生せず、なにより速度低下により軌道破壊も相当に緩和されるから、その保守費用も低減するのである。気動車特急ばかりでなく、当該列車と運行区間の重複する電車特急に空港快速にも減速の及ぶのはダイヤ編成上ばかりではなさそうである。自己操舵台車を装備する283系による釧路方面列車の20km/hの低下も軌道破壊の低減策でもあろう。

減収相応の経費とするこの縮小再生産とも云える施策の固定化を危惧する。平たく云えば、これに味をしめる事態であり、バス交通に離反した利用者を呼び戻さずとも収支の均衡すれば良しとする態度である。陸上の基幹交通機関を運営するとの意識が薄弱と感ずる昨今の事例に鑑みれば穿ち過ぎとも云えまい。
今般の事象の根源には、機械相手の検修技術が継承されなかったことが在る。国鉄の解体時にそれをコンピュータ化可能として現場の熟練技術者の多くを切り捨てたゆえである。経営基盤の脆弱とされた北海道会社にはそれが顕著であった。四半世紀を経過して表面化したこれは、国土骨格を民間に委ねた弊害であり、時の政権党有力者の懐を潤すのみであった「国鉄改革」とは、あまりに代償の高くついたものと云わざるを得ない。
なによりも、この施策が何も関係部署とは限らない自社職員の士気をどれほど奪うものか、影響は計り知れないだろう。

ところで、相次いで同一個所(部品)の不良により出火したキハ183系500番台系列車は、原因の究明と対策の完了まで運用停止措置がとられ、それゆえに<北斗>系統に<サロベツ>に「運用復帰の目処が立たない」(新聞報道)運休を生じたと理解するものの、ならば<オホーツク>系統の遠軽方先頭車は200番台には置替わらないのだろうか。まして、臨時特急の組成中に500番台系列車を見るのは何故なのか。函館や稚内の運休の影響を憂慮する関係者のみならず納得のし難い北海道旅客鉄道の説明では在る。

写真は、七飯のランドマークを往く183系500番台編成、5001D<北斗1号>。勿論後追いである。
城岱牧場の上空に気持ちの良い夏空が広がる。
北海道旅客鉄道函館支社広報課を通じて許可を得て撮っている。

[Data] NikonF3P+AiNikkor105mm/F1.8S 1/250sec@f8 Kodak No,9filter Tri-X(ISO320) Edit by PhotoshopLR4 on Mac.
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