"Monochromeの北海道 1966-1996" そして Ektachromeの頃

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苗穂 (函館本線) 1988

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札幌 (函館本線) 1970 の続きである

苗穂駅についての公開されている資料は実に少ない。おそらくは歴史の節目毎に記録は編まれてはいるのだろうが、関係者に配布されるのみで公的機関に収蔵されることも無い。
1910年5月16日の開設時に設置された乗降場位置は、1994年まで稼働した小樽方面列車の発着ホームと推定されるものの確証は得られていない。
1926年8月21日にここに接続した(2代)北海道鉄道の札幌線(現千歳線)の乗降場が何処に設けられたのかも定かでない。1931年7月25日から1957年8月まで、この線を経由して乗入れた定山渓鉄道の電車は、構内の南端、駅本屋の東側に出入りしていたのを写真に見ているから、これが(2代)北海道鉄道乗降場の位置とは推定される。現在の改札を抜けて跨線橋までの通路部分がホームの一部であろう。この様子は、戦後(時期不明)の構内配線図にも見て取れるし、1948年に米軍の撮影した空中写真にも駅本屋に続く乗降場が確認出来る。
1943年8月1日の同鉄道の戦時買収による国有化後については、札幌直通のため構内東側に函館本線との渡り線を設けて、千歳線列車は函館本線ホームに発着して、この本屋隣接ホームは使用していない。但し、札幌線列車の札幌直通は1940年10月26日から行われており(列車本数は不明)、渡り線はこの際に設備されたのかも知れない。
この間、1937年3月10日には苗穂工場敷地に新たな現業機関である苗穂機関区が、1950年2月10日には札幌客貨車区苗穂支区がそれぞれ開設されている。苗穂支区は貨車検修区である。
なお、鉄道省の札幌工場は1915年4月に苗穂工場と改称し、同年10月には手宮・岩見沢工場の業務を吸収している。

苗穂に駅が置かれた頃には、札幌からの構内側線から分岐する工場線や専用線のための貨車操配線は存在していたと思われ、それは苗穂の設備として受け継がれた。ここでの貨物積卸設備は本線南側に置かれたから、ここにも操配用側線が並ぶことにもなり、その後に繋がる構内配置の形態は既に整えられていたことだろう。この広い構内は、後々まで札幌の機能を補完・代替する上で活用されることになる。なお、苗穂の貨物扱い設備は1935年から36年に架けて大幅に増強されている。
この本線南側でも周囲に立地しつつ在った工場への専用線需要から札幌方に向けて側線が延長されて往き、やがては札幌駅構内から通運業者の倉庫線などへの引込みで苗穂方へ伸びていた側線と接続されたのであろう。よって、戦前にはこの区間に4線の線路が並ぶことになっていたと推定される。
これは戦後にも維持されて、前回記事の冒頭に記した光景となるのである。内側が函館本線の上下線、外側は苗穂・札幌両駅の構内側線であり、北側の側線は実見した1960年頃には苗穂機関区や札幌客貨車区の出入区線にも兼用されていた。これも戦前からのことであろう。

全国の幹線線増を目的とした国鉄の「第二次五カ年計画」では、運転回数の増加していた千歳線列車と函館本線列車が輻輳する札幌-苗穂間の線増が計画された。工事は、南側構内側線に隣接して線路を新設し、従来の南側側線を函館本線上り線に、上り線を上下列車運転の増設線に転用するもので、1965年9月25日に3線での運転が開始され、以降ここは5線区間となった。
併せて苗穂停車場には、既設乗降場の北側に島式乗降場一面が増設され、これは主には函館線列車が着発した。なお、前述のとおり94年までの小樽方面ホームが既設との確証はないので、増設は南側かも知れない。
既設4線を複々線とせずに貨物側線を維持したのは、まだまだ専用線需要の旺盛な時代ゆえである。札幌は1958年6月1日付にて貨物扱いを廃止していて、それらは全て苗穂駅の所管となっていた。
(この項 札幌 (函館本線) 1985 に続く- 参考文献はシリーズ最終記事に別掲する)

写真は、5016D<北斗16号>。
札幌の高架化間近の頃である。高架線の工事中も札幌-苗穂間の5本の線路は維持されていた。
札幌から函館下り線を運転した千歳線への列車は、苗穂構内に入ると渡り線で千歳線の下り線(上り列車運転線)へと転線する。背後にほぼ完成した高架橋の斜路が見える。

[Data] NikonF3P+AiNikkor105mm/F1.8S 1/125sec@f1.8 Nonfilter Tri-X(ISO320) Edit by PhotoshopCS3 on Mac.
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