"Monochromeの北海道 1966-1996" そして Ektachromeの頃

張碓-銭函 (函館本線) 1975

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夜行急行を宿代わりに行き来していると、深夜の上下乗換えのとんぼ返りでも無い限り、二日に一日は道央地域の何処かで撮ることに成る。早暁の深川や滝川への下車もしたけれど、大抵は札幌まで乗ってそこからの始発で南を目指すことが多かった。それでも、当日に再び下り夜行に乗ることも考えれば、行動時間から函館線なら倶知安、千歳/室蘭線を辿るなら室蘭あたり、足を延ばしても長万部が限界だった。なので、札幌から近い函館山線の海区間と云える銭函の海岸には幾度も立つことになった。
苦手な電化区間ではあったけれど、1980年代の半ばまでなら電気車両ばかりでなく気動車に機関車列車も多く通過していたし、小樽の富岡町の丘に住んでいた子供の頃に「御粧し」して札幌のデパートへ汽車に乗って「お出掛け」した懐かしい風景でもあった。

銭函から恵比寿岩の向こうまで歩き、そこから上の国道へエスケイプしてバスで戻るか、その逆がいつものことで、画角の限定されてしまうのに難はあったものの、行き交う列車を背に護岸に腰掛けて海を眺めるのも悪くなかったのである。
そこは石の浜で、夏休みには祖父母の暮らす水戸に帰省して大洗や阿字ケ浦などで泳いでいた身には、俄に信じ難いけれど夏場の海水浴場なのだった。決して広くは無い海岸にかなりの人出のあったことを何度も目撃していたここは、石狩浜側に施設の整備された今には閉鎖も無理は無い。

函館山線を経由する特急<北海>の設定は1967年4月1日のことで、青函夜行便に接続して特急券の入手難の続く<おおぞら>の救済に同列車の旭川編成を独立させたものであった。5分間隔で雁行するセクショントレインも検討された模様だが、この際に地元からの要望の強かった小樽・倶知安回りとしたのである。この当時に室蘭/千歳線も現在のような高速運転とは往かずに札幌への所要時分も勾配区間に15分を延伸するだけだったから、直通客への利便低下も無視出来る範囲との判断であろう。このため、函館機関区には1966年度本予算にて80系気動車-9両が増備され、<北海>に同系列基本組成の7両編成を充当、<おおぞら>は旧旭川編成の5両中2両を釧路編成に移してこれを増強、3両は札幌回転とした。旭川へ1車分(と食堂サーヴィス)、釧路へ2車分、札幌へは6車分の輸送力増強であった。なお、この新製が同系列の最終増備となり、ベネシャンブラインドを試行したキシ8037はこれによる製作である。
これの10両組成化は1972年10月改正からのことで、同改正にて485系電車に置替られた羽越線/常磐線特急<いなほ><ひたち>運用からの捻出によっていた。(秋田から向日町での車両差替を含み4両が函館に転入)
北海道連絡のメインである"1"系統の列車であり乗車効率は高かったのだが、<おおぞら>に知名度で劣るせいか、最混雑期でも最初から<北海>を指名しておけば特急券は比較的容易に確保出来たものだった。
(この項続く)

<北海>は、この後も1981年10月改正まで大きな変化無く運転された。1972年の夏臨期より施行の網走への延長運転については、網走 (石北本線) 1973 に書いている。

[Data] NikonF2+Nikkor35mm/F2 1/250sec@f8 Y48 filter Tri-X(ISO320) Edit by PhotoshopLR4 on Mac.
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コメント

こんにちわ。

通いなれた道です(笑)
でもこれだけ海岸にへばりつくように
長い距離を走るところも
道内にはあまりなく私の好きな路線です。

たまにこの岩浜に
本を持ってふらっとでかけたり
写真も撮りに行ったりします♪

  • 2013/08/15(木) 08:44:53 |
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  • An #-
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Re: タイトルなし

こんばんは、Anさん。
まだ、病院からでしょうか。完全復活お待ちしています。

小樽在住の頃、1960年前後です。
札幌までは、汽車でたっぷり一時間は掛かりました。
そこは、十分に「お出掛け」する所だったのです。
キハ21と云った気動車列車もありましたが、やはり煙の出る機関車が好きで
客車列車に乗せてもらったものです。
機関車にはC51がまだ居て、客車はオハ31でした。
冬に限らず、荒れた海を見るのは子供心に恐ろしかった覚えがあります。

  • 2013/08/15(木) 23:52:33 |
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