"Monochromeの北海道 1966-1996" そして Ektachromeの頃

音別 (根室本線) 2001

ombetsu_05-Edit.jpg

80年代の末から90年代には道北道東線区での機関車運用の廃止が続き、細々と残った貨物列車も96年8月一杯で名寄発着が、その半年後の97年3月22日改正にて中斜里発着が運行を停止すれば、機関車屋としてはこの方面には足が向かなくなっていた。その中での例外は根室本線で、ここ音別へはそれ以降にも幾度か通った。決して時間帯は良く無いのだが機関車牽引列車が残存しているからである。

77年に初めてここに降りて以来、下り方の海岸線区間へ向かうでなければ、尺別とのほぼ中間に在る丘陵には必ず登って太古には入江だったに違いない原野を眺めた。ヨシの群落にハンノキやヤチダモの点在するそこに変哲は無さそうなのだけれど、その都度の写真を見比べると変化が見える。何に利用されているものか、轍の目立って植生の取り払われている一角が在ったり、それが回復して別の位置に道が付けられたりしている。根室本線の線路には山側だけだった通信線が90年には海側にも通されてウルさくなった。何よりも、人工的な痕跡ばかりでなく、背の低いヤチダモが増えて成長している。湿地の乾燥化はここでも進行しているのである。
環境省の公表している植生図によれば、線路の海側には付近で唯一のハマナス群落が存在することなっているけれど、残念ながらその花を見たことは無い。

列車は2092列車。この頃、撮影可能な時間に走ってくれた唯一の上り列車である。それでも道東の早い夕暮れには露出が厳しく、ここで撮るには音別での40分近い停車を恨めしく思いもしたものだった。
この区間へは海霧を目当てに通ったこともあるけれど、それを避ける秋には道南の紅葉黄葉の時期に合わせての渡道が多かったから、ここでは晩秋から冬の入口に当たっていた。太平洋岸なので「時雨」とは云わないだろうが、冷たい雨に出会う季節でもあった。それに煙る原野も趣だ。

[Data] NikonF5+AiAFNikkor ED180mm/F2.8D 1/125sec@f4 Fuji LBA2filter Ektachrome Professional E100GX [ISO160/0.5EVpush] Edit by PhotoshopLR4 on Mac.
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コメント

晩秋の音別

こんばんは。

10月末位でしょうか。晩秋の枯れた風景に魅せられます。

昨年冬に訪ねた際は一点の曇りも無いような好天でしたが、

しっとりとした風景もいいですね。

この季節の撮影行、是非実現させたいです。

  • 2013/07/20(土) 00:25:44 |
  • URL |
  • 風太郎 #ORZvdv76
  • [ 編集 ]

Re: 晩秋の音別

こんばんは。

これは、10月22日と記録にあります。
湿原のヨシ原は青くむせ返るより、冬を待つばかりのこの色だと思います。
晴れても、雨天でも似合う景観です。
それに、この時期に常紋へ回ればカラマツの金色でしたから、
晩秋の道東方面には好んで出掛けたものです。

  • 2013/07/22(月) 03:06:27 |
  • URL |
  • Wonder+Graphics #-
  • [ 編集 ]

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