"Monochromeの北海道 1966-1996" そして Ektachromeの頃

小石-曲渕 (天北線) 1986



天北線が宗谷丘陵を越えるこの区間は、永く国鉄在来線における最長停車場間距離のレコードホルダーだった。
85年3月に宗谷本線筬島-佐久間の神路信号場が廃止された結果、以降は同区間にこれを譲ったものの、17.7キロは、やはり長い。
天北線は、樺太連絡の重要線区として最初に稚内まで到達したルートであるが、無人の山越え区間とはいえ、この閉塞区間が容認されたのは、その連絡列車さえ走れば良いとするものだったのだろうか。

一度は行くべきと思いつつも蒸機時代に撮り逃していたこの区間への撮影は、86年の初夏に実行した。
五万分の一地形図で検討すると、曲渕から林道らしき小道が線路に付かず離れずで伸びており、これのどこからか撮れそうだと当たりをつけていた。
確かにそれは予想通りだったのだけれど、なんとか編成を捉えられそうなこのポイントを「発見」するまで2時間近くの徒歩を要した。標高は100メートル程に過ぎないのだが、それだけ山深い峠だったのだ。

この日は季節外れに暑く、しかも無風に近い環境につき、信じられないくらいに大群の虻に襲われながらの行動だった。例えば、まるで虻で出来たシャツを着てるみたいになる、と言ったらその凄まじさをお分かりいただけるだろうか。常に身体を動かしていなければならない。

列車は、これを撮るための天北線行であった304列車<天北>。12.5パーミルの連続勾配に小柄なDE10は、喘ぐようにやって来た。なぜか、所定に対して2両の増結がある。
編成を隠してしまう樹木には冬期間の撮影で対処する他にないけれども、林道は除雪されないだろう。

帰路、林道を抜けると虻の大群は不思議なくらいに霧散してしまった。

[Data] NikonF3H+AiNikkor180mm/F2.8ED 1/500sec@f5.6 FujiSC48filter Tri-X(ISO320) Edit by Photoshop LR3 on Mac.



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