"Monochromeの北海道 1966-1996" そして Ektachromeの頃

網走 (石北/釧網本線) 1973

abashiri_02-Edit.jpg

75年の秋だったと思う。網走駅から電話で当日のホテルを探したのだが、駅前では何処も満室で断られ、開業して間もないと云う「網走セントラルホテル」に空室を見つけたことがある。駅から市街地方向へ1キロばかりを辿り着いてみれば、その位置から旧浜網走駅の跡地に建てられたものと知れた。そのせいか、周辺には倉庫然とした建物の多く夜には寂しい一角ではあった。

この旧浜網走駅は、1912年10月5日に網走線が野付牛(現北見)からここまでを開通した際に設けられた網走駅である。既存市街地に近い常呂川沿いに置かれたものだったが、続いての1924年11月15日に開通の北浜までの延長線は、市街地を南に迂回する線形が選ばれたから構内西端で池田方に向いて接続とせざるを得ず、列車着発時に後退運転を生ずることとなった。これが1931年9月20日に釧網線として釧路と結ばれると列車回数も増大し直通列車にも機関車交換を要して、1.3キロ池田寄りのクルマトマナイ地区に施設を移転、ここを新たな網走駅とした。1932年12月1日のことである。この際に旧構内も貨物扱施設として残され浜網走を名乗ったのである。なお、網走-浜網走間の営業キロ程は0.8キロとされた。(これの告示期日不明。同日から日本国有鉄道発足までの間である)

戦前戦後と網走地域からの鮮魚や農産物の発送拠点であったここは、60年代に至り常呂川を越えて市街地が北に拡大すると、その中央部に位置することとなり、網走市当局は1964年に移転促進特別委員会を設置して国鉄に現地からの移転を要請、1969年3月27日にそれを市内白樺町の旧引揚者住宅跡地とすることで合意に達して、6月に着工、同年10月4日に新施設の使用を開始した。
呼人-網走間の新旭川起点232K700M付近への設置なのだが、現地で本線への接続が無く、それは網走から連絡によっていたから国鉄はこれを移転とせず、11月1日付での網走-浜網走間貨物支線営業キロ程の1.3キロへの改正を公示するのみであった。駅の新設/廃止にかかわる手続きを省略したものであろう。それゆえ、浜網走は駅の地位を保ち、石北本線にも貨物支線が残存したのではあるが、もとより現業機関としての駅で無く、実体は網走からの構内側線で結ばれたそこの貨物扱い施設であった。これは移転前の浜網走も同様ではある。
この(新)浜網走駅も1984年2月1日改正の貨物輸送のシステムチェンジにともない廃止された。

常呂川沿いに存在した(旧)浜網走駅の構内は、現在の網走中央公園から北東東方向へ現中央通まで伸びていた。現在の南中央通(道道23号網走停車場線)は、その南東端から北西端へと旧構内を縦貫している。→1948年空中写真 その途中に1972年に現旧館を開業した網走セントラルホテルは、駅移転直後に用地を取得して着工したものであろう。

写真は、網走を後にする混合637列車、弟子屈行き。C58の牽引は斜里までで、以遠は補機用のDE10が牽いていた。
列車の前方、街灯りの方向が旧浜網走駅所在地になる。

(注) 空中写真へのリンクは最初に検索画面が呼び出されるが、もう一度クリックすれば写真画面となる。
=参考文献=
北海道鉄道百年史(全三巻) : 国鉄北海道総局 1976-1981
鉄道百年略史 : 鉄道図書刊行会 1972
新網走小史/新網走市年表 : (網走小史編纂委員会編) 網走市 1987

[Data] NikonF photomicFTN+P-Auto Nikkor50mm/F2 1/30sec@f2 Non filter Tri-X(ISO400) Edit by CaptureOne5 on Mac.
関連記事

コメント

楽しませて頂いております

こんばんは。
Monochrome Days 70's/80'sとともに少しずつ読み進め、楽しませて頂いています。
先日、網走を訪れる機会がありました。蒸気機関車の時代を私は知らない世代ですが、それを想像して楽しんでいます。
単行気動車が停まる構内は、今ではただ広く感じますが、往時には機関車が停まり、職員の方もいて、それなりの活気があったのでしょうか。
モノクロ写真のインパクト、時代が透けて見えるようなお写真から伝わる空気感、素敵ですね。
他の記事も楽しませて頂きます。
今後とも、宜しくお願い致します。
風旅記: http://kazetabiki.blog41.fc2.com/

  • 2013/11/22(金) 22:24:13 |
  • URL |
  • 風旅記 #O7xVy9HA
  • [ 編集 ]

恐縮です。

こんばんは。
内地編ともども、ご訪問ありがとうございます。

近年では、ここ網走に限らぬでしょうが、列車単位も小さくなりましたし、着発本数自体も減って、構内入換えも極力減らしていますね。
乗降場も本屋側だけで足りてしまい、島式側の上屋の取り払われたり、使用停止の例も出現しています。
ここも、そのうちにそうなってしまうかも知れません。

  • 2013/11/22(金) 23:49:06 |
  • URL |
  • Wonder+Graphics #-
  • [ 編集 ]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://northernrailways.blog.fc2.com/tb.php/417-e19b61d4
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

FC2Ad