"Monochromeの北海道 1966-1996" そして Ektachromeの頃

稀府-黄金 (室蘭本線) 1998

kogane_02-Edit.jpg

広内信号場-西新得信号場 (根室本線) 1996 に書いた、コダクロームフィルムの続きである。

良く知られているように、コダクロームは乳剤がロット毎に安定せず、PKRは基本的にグリーン系に傾く発色だったから、2.5から10までのマゼンタフィルタ(番号はFuji/TACフィルタ)を常備して、新しいエマルジョンならテスト撮影が欠かせなかった。もちろん、ラボの公表していた情報はチェックするのだが、それで「補正不要」とあっても転びは起きた。
ごく稀に、ラボ情報でも自分のテストでも信じられないようなクリアな発色のエマルジョンに出会って、直ぐに材料屋に発注するのだけれど、その時には既にコダクロームの大家と呼ばれる大先生らに買い占められていて、それはなかなかに手には入らなかったのである。

PKRのISO64は、鉄道のような動体撮影にはかなり厳しく、露出の制限は画角をも規定して撮影の自由度は抑えられた。高感度のPKLも在ったものの、鮮鋭度は確保してもその粒状性からは感度を要する撮影に限らざるを得ない。
その中で、98年には以前から限定的に行われていた増感処理が実用化された。テスト撮影で1EVへの増感なら実用範囲と判断したものの、撮影時にCC20Mフィルタの装着が必須との前提があり、その0.5EV分のフィルタファクタから実効感度は100を切ることになって、些か期待はずれでもあった。それでも、開放を多少なりとも絞れれば画質は向上したから、以後にしばらくはこれを定位にエクタクロームと混用していた。

室蘭本線が有珠山・昭和新山の麓を過ぎたあたりで、その右側天空に羊蹄山(真狩山)が忽然と姿を現す。函館本線の車窓に仰ぎ見るこの山を、ここに見るのは不思議な感覚もしたものだが、洞爺湖を間に挟み直線距離で僅か40キロ程だから、当然に望めるのである。
積丹半島から噴火湾岸に至る後志山系の独立峰ゆえ、噴火湾を前景に砂原から森、八雲あたりからも遠望は可能なものの、列車と画角に収めるならば黄金の前後区間と云うことになる。

写真は、それが列車後方の角度となる長万部起点62K700M付近のR1207曲線での6003列車<北斗星3号>。
10月の大気では、透明感が少し足りない。左は昭和新山。

[Data] NikonF4s+AiNikkorED300mm/F2.8S 1/250@f2.8 CC5M+LBA2 filter PKR Edit by CaptureOne5 on Mac.
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コメント

北斗星色のDD51ですね。
羊蹄山と昭和新山をバックに、迫力がありますね。
鉄道写真はもちろんのこと、撮影全般に関しても全くもって素人の私でさえ、ロケーションハンティングのご苦労が伺えます。
いつも素晴らしい作品を見せていただき、ありがとうございます!

  • 2013/05/13(月) 01:57:05 |
  • URL |
  • うめじろう #-
  • [ 編集 ]

Re: タイトルなし

こんばんは。
ロケーションのネタをバラします。
ここには建設会社の土場がありました。(今も在ると思います)
立入りと撮影を断りに詰所に向かいますと、軒下に寝かせた大型の脚立が目について、
思わず借用を申し出たものです。
なので、このカットは地上5メートル程の足場を確保して撮っています。
お陰さまで羊蹄山(真狩山)が防風林の上に望めた次第。

  • 2013/05/13(月) 03:14:21 |
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  • Wonder+Graphics #-
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