"Monochromeの北海道 1966-1996" そして Ektachromeの頃

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尺別 (根室本線) 2003

shakubetsu_02-Edit.jpg

道東太平洋岸の秋は、霧に閉ざされる日々は少なくなる。
丘陵の低い落葉樹-シラカンバやミズナラは赤茶色に染まり、原野のハンノキにヤチダモは黄茶色に、そして海岸湿原に続くヨシ群落も薄茶色に立ち枯れて往く。華やかな時期の無くて、一飛びに渋みの在る世界へと遷り、冬枯れの準備が整う。それは、例え秋の柔らかな陽光の下であったとしても寂寞感のある光景だろう。曇天ならなおさらだ。
そこに、かつては栄えた集落の残滓である廃屋の埋もれるのは、寥々たる荒れ野の様である。

その景観に位置する尺別を秘境駅に数えたくなるのも解らぬでないが、自動車の行き来する国道も間近で、音別市街地なら徒歩での到達もそれほどに遠くはない。なにより、そこに暮らす人の有る民家も残る。10年程前に5戸と報告されたそれの、今はどうなのだろう。潜在利用者である人口の皆無となれば、秘境以前に駅の存続も怪しい。

尺別川と音別川の間には背後の丘陵地から二つの尾根が半島のように海岸線に向けて伸びている。ご承知のとおり、どちらも鉄道の俯瞰撮影の格好の足場として良く知られている丘である。特段に名称のある訳ではないから、訪問者各人が勝手に呼称していて混乱もあるようだ。音別川沿いの墓地公園のある丘を「音別の丘」、火葬場の在って尺別方向を遠く見通す側を「尺別の丘」とするのが一般的と聞くが、その尾根の国道を越えた延長上にもうひとつの「尺別の丘」があって、こちらの方が其の名には相応しく思える。

写真は、尺別を通過する2091列車。
この年、9月26日早朝に発生した十勝沖地震からひと月程後だったが、国道の亀裂も生々しく、この立ち位置周辺にも小規模な崩壊跡が見られたものだった。

[Data] NikonF5+AT-X300AF PRO 300mm/F2.8D 1/250sec@f5.6 Non filter Ektachrome Professional E100GX [ISO160 / 0.5EV push] Edit by CaptureOne5 on Mac.
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コメント

尺別の丘

こんばんは。

尺別の丘ってもうひとつあったんですか。
確かにこちらの方が相応しいような。
以前行った時は時間が無くて尺別駅周辺を見る事も無かったですが、
こうしてみると寂寥感が堪らない駅ですね。好みです。今度行こうかな。

かつて駅の右側には「尺別鉄道」があったはずですよね。
夢の跡、ですか。

  • 2013/04/15(月) 21:42:04 |
  • URL |
  • 風太郎 #ORZvdv76
  • [ 編集 ]

Re: 尺別の丘

こんばんは。

確かに寥々とした光景なのですが、現地に立ってみるとそれ程でもなく、
それは、交通量の多い国道に近く、孤立感は無いせいかと思います。
晴れていれば、駅前からも見通せる青い海が印象的でした。

尺別鉄道線は70年春に廃止されて実見していません。
国鉄駅の裏側はそれの貨物側線で、旅客駅は社尺別として別駅だったようです。
写真右端の茂みの向こう側に転車台の遺構があります。

  • 2013/04/15(月) 23:16:51 |
  • URL |
  • Wonder+Graphics #-
  • [ 編集 ]

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