"Monochromeの北海道 1966-1996" そして Ektachromeの頃

広内信号場-西新得信号場 (根室本線) 2003

hirouchi_04-Edit.jpg

勾配緩和線としての狩勝新線の、落合からルーオマンソラプチ川の谷を南下して、80メートルを上った標高449M30に新狩勝トンネル抗口を置き、道立新得畜産試験場の開かれていたオダッシュ山麓に広がる緩斜面に達して、そこを二度回頭しながら200メートル余りを下る経路選定は、地形からの必然の選択だろう。加えて、畜産試験場の存在は、用地確保からも既存農道の資材運搬路としての活用からも考慮されたものと思える。
ただし、計画当初には広内信号場から直進して十勝清水に至る経路が検討されており、新得町の猛反発にて撤回した経緯がある。

新得接続とされた新線は、広内信号場の場内を過ぎて間もなくの第二広内トンネル入口、滝川起点271K331M地点から約2キロに及ぶR500の左回り曲線にて、ほぼ360度のひとつめの転回をする。12パーミル勾配を保つ縦断線形からトンネルは牧草地の地下通路であり、斜面に置かれた出口から築堤を構築し高い広内陸橋で第一広内トンネルへと降りて往く。ここは新線の核心区間と云ってよく、十勝清水側の通称-南山の斜面やそこから続く尾根に巡らされた林道の随所からの遠望は鉄道屋の定番だった。

1994年2月22日の17時45分頃、このR500曲線途中の起点128キロ付近にて、運行中の4010Dが折からの暴風雪による吹き溜まりに突っ込み編成前部の3両が脱線し、先頭のキハ183-502は横転する事故が発生した。強風による直接の転覆では無いのだが、これを契機にこの区間の曲線内側に防風柵が連続して設けられ、後に外側にも設置されるに及んで、ここは撮影地としては失われたものとなった。

写真は、広内陸橋を上る2070列車。

2007年に広内信号場の上部、標高400メートル付近に北海道横断自動車道(道東道)が開通して、そこの盛土法面や残された工事用道路からの高高度俯瞰が可能に見える。けれど、その画角は、やはり防風壁の連続するこの区間となるゆえ、まだ試してはいない。

[Data] NikonF5+AT-X300AF PRO 300mm/F2.8D 1/250sec@f4+2/3 C-Polarizing filter Ektachrome Professional E100GX [ISO160 / 0.5EV push] Edit by CaptureOne5 on Mac.
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コメント

こんばんは

広内の大カーブですね。美しいお写真です。
鉄道ファンならずとも、見入ってしまいます。
あ、若干鉄道ファンになりつつあるかもしれません。
少し離れたところに増田山がありますね。
あそこは今でも鉄道ファンが撮影に行っているのでしょうか。

  • 2013/06/18(火) 00:00:03 |
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  • うめじろう #-
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Re: こんばんは

こんばんは。
そうですね、自動車で入れちゃいますから。
ひと昔前までは冬でも(何故か)除雪されていたのですが、
今はどうなんでしょう。
私は徒歩派なので狩勝はやたらと歩かされた撮影地でした。
ここの大カーブが撮れなくなってからは久しく行っていません。

  • 2013/06/18(火) 00:16:09 |
  • URL |
  • Wonder+Graphics #-
  • [ 編集 ]

はじめまして

いつも大変貴重な映像や記録また考察など、楽しく拝見させていただいております。ありがとうございます。

この写真の今は失われた広内陸橋~築堤のラインも素晴らしいのですが、その向こうに重なる斜面の牧草地や防風林の連なりの美しさに、ため息が出ました。

私もこのエリアが待つ独特な鉄路のランドスケープに子供の頃から惹かれていましたが、本州に移り住んだこともあって今年の初めやっと念願かなって臥牛山中腹にある三角点に登って来る事が出来ました。

撮影行には件の高速道路を利用したのですが、オダッシュの中腹側から一瞬見えたΩカーブは見慣れていたそれとはまた違う新鮮なものでした。
暴風壁は確かに残念ですが、このオダッシュ側にもいつか行って撮影してみたいと思いました。

  • 2013/06/19(水) 21:02:24 |
  • URL |
  • sasasa #HfMzn2gY
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Re: はじめまして

ご訪問、そしてコメントありがとうございます。

この時期のもう少し後、11月ともなれば、この種畜牧場の条理線に植えられている落葉松が色づいて、
それも素晴らしい景観です。
この時は、ヒグマの出没が相次いだ時期でして、清水側から上って来たパトロールに、
「今この斜面の下あたりにいるから、熊鈴を絶やすな」と言われ、緊張しながらの撮影でした。

列車編成よりも防風柵が目立ってしまうような気がして、道東道までは登っていません。
工事用道路でしたから多分自動車も入れるだろうとは思っているのですが、
天候による視界もあるし迷うところです。

  • 2013/06/20(木) 02:04:07 |
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  • Wonder+Graphics #-
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