"Monochromeの北海道 1966-1996" そして Ektachromeの頃

稚内 (宗谷本線) 1985

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1970年当時、宗谷本線への夜行急行317・318列車<利尻2号>の線内での所定編成は荷物車-2両に郵便/荷物車-1両を含む10両組成であった。そこでの最長編成列車であり、乗降場延長が200メートルであった稚内では旭川方組成の荷物車を乗降場に収めねばならないから、後部の座席車はそれを半車ほど外れることになり、2番線側の乗降場が延長されていたのはこれによる。それでも、夏期輸送等で増結があれば旧桟橋方にずれ込まざるを得ず、318の改札時など多くの乗客が構内踏切から1番線上を走って、後部の自由席車の出入台によじ登っていたものだった。

稚内駅は、2009年5月に着工された駅本屋を含む周辺地区の再開発事業により大きく姿を変え、それはKITAcolor(キタカラ)と命名された再開発ビルと一体化した新駅舎として2012年4月29日に最終的な開業を迎えた。
この工事にともない、稚内は2009年10月1日改正を以て1番線の使用を休止し棒線駅となり、これは2010年1月31日にこの1番線を復活して2番線が廃止とされた。乗降場位置は変わっていないが、その旧桟橋方に新駅舎の置かれ、有効長の切り詰められたことで旭川方に延長されており、実質的には若干移動している。

北側となった駅前広場まで旧一番線である本線から線路が駅舎内を貫通して延伸され(但し本線に接してはいない)、そこには2番線終端部に使われていたと云う第二種車止めが、これの寄贈を受けた稚内市によりモニュメントとして設置された。その車止めは、1991年3月16日改正における<利尻>の気動車化により、この駅が機回し線機能を不要とした際に置かれたものであり、近年の構内縮小の産物である。そこには「日本最北端の線路」との看板の立てられていたのをご記憶の向きも多かろう。
このモニュメントにもその傍らに同様の碑が置かれている。これ自体良いアイデアとは思うけれど、それまでは機関車がさらに奥まで入線していたのを知る身には興ざめもする。さらに遡れば、稚内の貨物積卸場はこの北側に在って、線路北端は突き当たりの防波堤に接していたのである。
ところで、碑文には「元の位置に復元した」とあるけれど、そこは旧1番線の延長上だから行政仕事に有りがちな間違いである。

写真は、早くに南稚内から回送され2番線に待機する318列車<利尻>編成である。
改札の開始されるまでは、まだ時間がある。
ここの乗降場と云えば、この林立する柱に支えられた木造上屋が最北の旅情を感じさせていたものだが、片流れ屋根の近代的デザインに取替えられてしまった。なにやら最近の電停上屋然としたそれは少々安っぽく見える。

[Data] NikonF3HP+AiNikkor180mm/f2.8 ED Bulb@f11 Non filter Tri-X(IAO320) Edit by PhotoshopCS3 on Mac.
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コメント

稚内

こんばんは。

稚内駅が建て替えられた事、初めて知りました。
この駅、仰る通り駅舎がどうこうよりも、この長い長い木造上屋が印象的でした。
私も撮っているので、そのうちUPしますよ。
林立する木造柱と、時に雪に覆われた広いホーム、佇む「利尻」は最果ての旅情
そのものでしたね。

稚内も昨夏訪れた時は終夜営業のファミレスまであってすっかり都会でしたが、
重厚な文化遺産ともいえる鉄道建築物をいとも簡単にスクラップして後悔しない
のか、それを生かした再開発という視点が無いのか、残念なところです。



  • 2013/03/31(日) 21:13:13 |
  • URL |
  • 風太郎 #ORZvdv76
  • [ 編集 ]

Re: 稚内

こんばんは。

この積雪に対応して、柱の多く、深い屋根を支える腕木を持ったそれの木造上屋は、
北海道型とも云えるもので、かつては旭川も富良野も上川も名寄も・・・・。
どこにでも在りましたのに、もう数える程しかありません。
仰せの通り、駅本屋も勿論ですが、このホーム上屋もセットでなければ、
意義半減でありましょうか。
穿った見方でしょうが、商業ビルと一体化した駅施設に、申し訳程度の乗降場は、
来るべき宗谷本線廃止の準備とも思えてしまいます。

  • 2013/04/01(月) 20:38:51 |
  • URL |
  • Wonder+Graphics #-
  • [ 編集 ]

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