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"Monochromeの北海道 1966-1996" そして Ektachromeの頃

釧路 (根室本線) 1980

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回転寿司に代表される低価格寿司店のネタに欠かせぬのが「サーモン」である。それは、カナダやチリ、ノルウェイから輸入される養殖のアトランティックサーモンやサーモントラウト(ドナルドソン)で、サケマスの国内流通量の約8割を占めると言われている。
この鮨ネタとしての生鮭に初めて出会ったのは、幣舞橋近くの鮨屋であった。勿論「回らない」寿司店である。1980年頃と記憶する。店主が「北海道らしいでしょう」と云いつつ握ってくれたのが、それであった。
札幌の「やまべ鮭ずし」に苫小牧の「サーモンずし」と駅弁にも存在したように、握りにせよ、押し寿司にせよ、鮭ネタの珍しいことはない。ただし、それは酢締めである。当時の東京の鮨屋には見かけぬネタであり、確かに北海道、それも釧路らしいに違いないが、店主は養殖ものと付け加え、降海型のそれの養殖の行われていることをこの時に初めて知ったのだった。

国内におけるサケマスの養殖は、戦前からのニジマスの内水面養殖を前段階として1960年代より試験養殖が開始され、70年代後半にはその得られたデータから魚種をギンザケとした事業化が行われて、それは北海道にも養殖海面が設けられたのだった。生産量も1983年度に全国で2800トンを記録したそうであるから、80年の釧路の鮨屋での出会いとも符合する。おそらくは、それは北海道産に違いはなかったのであろう。

このギンザケ養殖も1991年に26000トンを記録するも、特にチリ/タスマニア地方からの輸入モノと競合して価格的に破れ、2000年代に入ると10000トンを切るようになっている。冒頭に記したように、今、回転寿司店で供されるのは、ほぼ全てがこの輸入サーモンである。

写真は、暮色の釧路川橋梁を渡る239D根室行き。秋分を過ぎれば、ここの日没は急速に繰り上がる。
いまでこそ、きれいに整備された橋梁の周辺であるが、この当時には雑然としていて、対岸の水産施設も北洋漁業の衰退で活気がない。総じて侘しい景観の中に在った。

[Data] NikonF3+AiNikkor28mm/F2.8 1/125sec@f4 Non filter Tri-X(ISO320) Edit by CaptureOne5 on Mac.
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