"Monochromeの北海道 1966-1996" そして Ektachromeの頃

別当賀-落石 (根室本線) 1978

ochiishi_01-Edit.jpg

前にも書いたことがあるが、撮影行動は鉄道にて移動し、駅からは徒歩である。
蒸機を撮っていた頃は皆そうだった。40年を経た今でもこのセオリーに従っている。もちろん、下車駅から利用が可能ならばバスにも乗るし、タクシーも使う。歩きに拘っている訳では無い。
鉄道を撮らせて貰いに往くのだから、その収益に僅かでも貢献したいのも確かだけれど、何よりも、列車に揺られ、駅の風情を眺め、ゆっくりと過ぎる視界に風景を満たしながらポイントに至り、そして脚を立てて列車を待つ、そのプロセスを楽しみたいのである。行動中に多々ある長い登坂や急崖の登摩、薮漕ぎなど山屋の範疇も侵しての上である。
クライアントなり編集者の意図になる写真を、何が何でも持ち帰らねばならない仕事写真ではない。それも十分に楽しんではいたけれど、写真を撮る楽しみを楽しむには、やはり鉄道旅に歩き旅が相応しい。

とは言え、これも以前に書いたように撮影が目的だからとりたてての観光スポットに足を踏み入れるではない。鉄道から離れた場所には行かない。それが鉄道のポイントと重複する大沼公園や小清水原生花園は例外中の例外である。
さりとて、とりたてての所謂グルメを楽しむでもない。必要としての駅弁だったり駅前食堂であったりロードサイドのドライブイン程度である。それでも、何度か通ったポイント近くの農家で馳走になった「とうきび」(農家はプロだから自家用の作物は特別なのである)や、度々昼食用のパンを仕入れた駅前商店の主人の打つ、かの家に代々伝わる「田舎蕎麦」などに出会えたり、ポイント近くでたまたま飛び込んだ寿司屋が漁師兼業だったりもする。

自動車を利用した撮影でもポイントへの最終アプローチは徒歩に頼らざるを得ないことは多々ある。なかには、かつての上目名周辺のポイントや道路から保線用ステップを延々と登っても南稚内からの徒歩と変わらなかった犬師駒内(エノシコマナイ)原野など、駅から徒歩でなければ到達出来ないケースもある。
ここ、落石西方の落石湾を見下ろす段丘上の地点も道路が通じていないばかりか、線路伝いに歩く以外に手はなかった。もっとも、落石の外浜から浜辺を走行し段丘下に至ることは出来たが、それは四輪駆動車あってこそだった。現在では付近まで別当賀からの道路が通じている。

写真は最果ての冬空。その定番ポイントに至る直前の位置から海を見ている。後方のカーブした線路の先がそのポイントであった。
列車は412D<ノサップ1号>釧路行き。後追いのカットになる。
キハ56+キハ27の2両編成が所定ゆえ、先頭のキハ22は何らかの事由による増結だったのだろう。

[Data] NikonF2A+AiNikkor28mm/F2.8 1/500sec@f11 Y48filter Tri-X(ISO320) Edit by PhotoshopCS3 on Mac.
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コメント

落石

こんばんは。

落石~別当賀、行ってみたいところなのですが一度も実現していません。

やはり「歩き」が必要だったのがネックだったと思われます。

今は「車」で軟弱にアプローチしそうですが。

旅先での食べ物、僻地へ行くとメシ抜きの危険と隣り合わせでしたね。

昔は何を食べていたか記憶がありません。余程ロクなものではなかったと思われます。

  • 2012/09/01(土) 21:10:33 |
  • URL |
  • 風太郎 #ORZvdv76
  • [ 編集 ]

Re: 落石

こんばんは。

その昔は、遅くなっても大きな駅まで戻れば駅弁にありつけたし、
夜行急行でも不自由しなかったのですがねえ。
90年頃からでしょうか、弁当販売は最終の特急までとか、
キオスクや駅蕎麦も早じまいし始めて。
駅前食堂も廃業が進んでしまいました。

蒸機撮影の頃ですが、固形燃料と水を持ち歩いて
撮影地でコーヒーをすすったり、ラーメンを作ったりしたものでした。
水タンクが重くて、じきに止めてしまいましたけれど。

  • 2012/09/03(月) 02:15:17 |
  • URL |
  • wondergraphics #-
  • [ 編集 ]

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