"Monochromeの北海道 1966-1996" そして Ektachromeの頃

北見 (石北本線) 1973

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北見駅ならば、やはりかつての駅本屋が思い起こされる。
寄せ棟だが、マンサードではなかったと記憶する赤い大屋根に、小さな時計台と意匠のある煙突が印象的で、北海道国鉄駅に共通した三角ファサードを持った堂々とした駅舎であった。
ここに限ったことではないけれど、夜行で到着すると待合室の駅そば屋が既に営業していて、そのツユは濃い口で真っ黒の北海道の汁だった。

その夜行<大雪>には、1980年10月の改正まで北見回転車があって、上りへの乗車で網走での改札前整列に間に合わない時など、北見へ先行してこれの乗車口に並んだ。北見では乗降場での整列が黙認されていたのである。
ただし、考えることは皆同じで、多客期など地北線用の切欠ホームの在る2番線の旭川方、そのホーム幅の狭いところだけに異様に乗客が集合している光景がみられたものだった。→網走 (石北/釧網本線) 1972
この回転車は北見客貨車区の運用で、これにスハフ44/スハ45各2両の配置が在った。所定ではスハフ44-1両だが夏場の旅行シーズンなど多客期には2両に増結された。スハ45が増結用である。

駅本屋の改築は1983年10月のことであった。その三角形をシンボルにしたデザインは、旧駅舎の三角ファサードをイメージしたものである。一方で乗降場の上屋などには手が加えられず、近代建築の駅舎と対照を成していた。
北海道旅客鉄道への承継後の現在、乗降場の南側の7番から15番までの側線に、大きなラウンドハウスを持つ北見機関区と、それに隣接していた北見客貨車区、さらには付帯した回転線に仕業線など、その全てが撤去されて小さな構内となってしまった。上下本線間(1番線と2番線の間)に存在した中線も外されて、何やら空虚な感覚を受ける。

前にも書いたのだけれど、かつての駅構内は照明されて夜でも明るかった。小沢 (函館本線) 1978
ここのような拠点駅ならなおさらで、背の高い照明塔が設備され、構内を煌煌と照らし出していた。ナイトゲームの行われる球場並みとは行かないが、それでも新聞が十分に読める明度ではあった。
これにTri-X Pan Filmを以てすれば、とりたてて増感を行わずとも走行シーンの撮影が可能だったのである。それは、出発や停車目前で運転速度の遅いこともあり、また適度のブレも動感の表現であったからだ。
特に構内照明をバックライトにした蒸気機関車の煙やドレーンは夜目にも美しく、好んで撮っていた被写体だ。

写真は、北見を発車する1529列車。北見からは夕方の帰宅時間帯にあたっていた。
旭川からのこの列車は、この当時、遠軽までをDD51、北見までをD51に牽かれ、そして網走までがC58の牽引であった。

[Data] NikonF+AutoNikkor50mm/F1.8 1/60sec@f1.8 Non filter Tri-X(ISO400) Edit by PhotoshopLR3 on Mac.
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コメント

照明塔

こんばんは。

照明塔、懐かしいですね。確かにそれが作る明るさで「夜の鉄道」が堪能出来ました。逆光に浮かぶスチームもことのほか美しかったですね。私の場合は「音威子府の夜」が印象的でした。

  • 2012/05/02(水) 21:48:33 |
  • URL |
  • 風太郎 #ORZvdv76
  • [ 編集 ]

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