FC2ブログ

"Monochromeの北海道 1966-1996" そして Ektachromeの頃

鬼鹿(羽幌線) 1973



鬼鹿は、風の記憶だ。
記録を辿ってみると、幾度かの訪問は全て冬だった。
海も鉛色の記憶しかない。
築別からの石炭列車を撮影すべく、初めて降り立った時も、小高い段丘上にあった古い駅舎は、遮るものの無い日本海からの強風に窓や引き戸がやかましい程に音を立てていたものだ。
ここ鬼鹿に限らず、羽幌線沿線の家々は背の高い板囲いをぐるりと巡らして強風への盾としていた。今でいえば玄関先の風除室が家全体を囲っているようなもので、その内では石炭ストーブが一冬の間絶えること無く燃やされ、内地よりもはるかに暖かい生活があるのだ。
いつか、急行<きたぐに>が、まだ青森まで通じていた頃、羽越本線の海沿い区間を走行中の車内で、関西かららしい二人連れが車窓を眺めつつ、こんなところには住めないと話していたが、風景と裏腹な室内の暖かさには、思いもよらぬのだろう。
板囲いの集落は、独特の景観だ。

この日も、三脚を立てていられないくらいの強風で、それを一脚のように使って撮影した。
富岡仮乗降場方、旧花田番屋裏手付近である。
列車は、僅かな吹雪の合間にやって来た823D。この頃は、日中時間帯にもかかわらず4両編成があったのだ。
海上には、次の吹雪の接近が見てとれる。

[Data] Nikon F2+Nikkor35mm/F2 1/500@f5.6+2/3 Y48filter Tri-X(ISO400) Compiled by Photoshop CS3 on Mac
関連記事

コメント

いい写真ばかりですね

こんばんは。おじゃまします。

モノクロームがなんともいい味ですし、カメラアイがピピっと来ます。
北海道の鉄道が好きでよく行きましたが、私の場合、80年代以降です。
「それ以前」についてはもう、憧れの存在でしかありません。

今後も楽しみにしております。

  • 2011/12/23(金) 00:26:29 |
  • URL |
  • 風太郎 #ORZvdv76
  • [ 編集 ]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://northernrailways.blog.fc2.com/tb.php/12-a183eb6e
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)