"Monochromeの北海道 1966-1996" そして Ektachromeの頃

倶知安 (函館本線) 1965

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わざわざ記述する程でもなさそうにも思え、今更には何の役にも立たぬであろうし誰も有り難がることもなかろうが、経年でようやくに証明されたことだから、やはり書いておくべきか。
現像済みフィルム=ネガの長期保存の方法についてである。それは密閉の冷蔵に限ると。

写真と云うものを撮り始めて、ネガフィルムの手元に貯まり始めた五十年近くも前、ものの本には「風通しの良い乾燥した暗所」に保存せよと書かれていた。少し考えても日本家屋にそのような都合の良いスペースの手近に在ろうはずもない。結局は親父がそうしていたように、6コマずつにカット(*1)してロール毎にハトロン紙製のケースに収めたネガは、近所の菓子屋から貰った煎餅缶にシリカゲルと共に入れ、部屋の書架やら机上に置いていた。即ちは室温への放置である。
札幌の在住当時はそれで何の問題も起きなかったのだが、1971年に都内に転居すれば、そこには梅雨があり夏の高温にも些か不安を覚えたものの、当時にコンシューマー向け防湿庫は存在せず(在ったとしても高価で学生には手の出せるものではなかったろう)、単純に冷蔵庫での冷却をしようにも庫内スペースから母親に断られるのは眼に見えており、引続き乾燥剤に頼って部屋の隅に積み上げるしかなかった。但し、煎餅缶に替えては当時に出回りつつあった米国タッパウェア社のプラ製密閉容器を見つけていた。後に調べてみれば「海苔」の収納用に日本向けに開発されたクィーンデコレイターなる製品だったらしく、その平たい角形形状はネガケースがきれいに収まったのである。但し、大量に購入するには値段は結構なものだった。
湿度にはそれで良いとしても温度対策には冷蔵庫の活用しか無く、それを真剣に考え始めたのは家族が再び転居し写真学校に通い出した頃だった。未使用や未現像フィルムの保管にそれの利用が常識と知ったし、一人暮らしのアパートの部屋には専用の冷蔵庫が買い与えられていたからである。けれど、その庫内にも生育する種類のカビの存在にはしばし躊躇したのだった。常識的には乾燥する庫内なのだけれど、扉の開閉の度に内外温度差による結露の生じることも不安材料のひとつでもあった。
それでも、増え続けるネガの置場に困って結局のところタッパウェアを全て冷蔵庫に押し込み、以来自宅に仕事場に専用とした冷蔵庫を並べて現在に至るまで保管を続けた。

結果証明されたのは、ここでご覧頂いているとおりに、その70年代以降の撮影ネガは勿論、室温に10年程放置してから冷蔵とした60年代のネガもカビ発生やベースの経年劣化に画像劣化も無く現在にも現像当時の状態を保ったことである。
紙製のネガケースの経年変化も見られず、自家現像にてハイポの水洗を完全に実行したことで変色も無い、まったくの健全なネガである。
さらには、少数だが使っていたカラーネガについて申せば、色素の劣化も認められなかった。よってカラーバランスの崩れも無い。当時のそれからのプリントはとっくに色褪せてしまっているが、スキャニングしたデータも、試しに発注してみたプリントでも鮮明な画像が再現されていた。これは思わぬオマケと思っている。
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(*1) 蛇足だけれど、ネガのカットは当初には4コマにしていた。1950年代にはそれが一般的だったと聞く。

写真は1965年の夏、夕刻の倶知安で給水する17列車<まりも>。2台の蒸機の切るブロアであたり一面に排煙が充満する。
それに乗車の折り、1両目のデッキにて待ち構え停車と同時に飛び出しての早撮りである。カメラは同乗していた親父の一眼レフ(NikonF)を借出した。50年近くを経たネガもご覧の通り健全にスキャニングされる。
手持ちの低速シャッタは、拙い技術に微細なブレを生じてしまっている。低い鮮鋭度と軟調な現像はご容赦願いたい。

[Data] NikonF+P-AutoNikkor50mm/F2  (Data unknown)  KonipanSS Edit by PhotoshopCC on Mac.

[番外編] Website を開設しました

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2011年の11月から"Monochromeの北海道 1966-1996"を、それの内地版の"Monochrome Days 70s/80s"を2012年12月から書き始めて、記事数は双方で500本に迫ろうとしています。古い写真に拙い文言におつき合い下さいまして、ありがとうございます。

予てから計画の、それらのアーカイブ先としてのWebsiteを開設いたしました。
まだ、ほんの一部しか移植作業は済んでおりませんが、記述時の事実誤認やその後に判明した事柄など、必要とあれば加筆・訂正しながら進めています。なにせ数の多いので完了まではだいぶ時間はかかると思います。ご容赦下さい。
移植に際しては、FC2のサーバを通すと写真のコントラストとシャープネスが落ちる傾向に対して、それを過剰としていたデータの修正をカットごとに行っています。言わば写真はリマスター版になっています。

アーカイブは撮影年別ですが、機能上検索と並べ替えが出来ないのでテーマ別のギャラリーを併設しました。
ここには、このブログでは発表していないカットも含みます。
また、このブログでは取り上げていない、撮影の周辺の事柄も書いています。

Update がどの程度の進行になるか分かりませんけれど、それはここでもお知らせするつもりでおります。
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カメラ 万年筆 - As the years go passing by

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